WordPressのPHPバージョンアップ方法|高速化と安全性のための最新版移行手順

WordPressのPHPバージョンアップ方法|高速化と安全性のための最新版移行手順
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1. はじめに — PHPバージョンアップの重要性

WordPressサイトの安定稼働と高速化を両立する上で、PHPのバージョンアップは避けて通れないプロセスです。特に、古いPHP 7.x系を使い続けると、セキュリティリスクの増大や表示速度の低下、さらには最新プラグインとの互換性問題につながる可能性があります。本記事では、サーバー管理担当者向けに、具体的な操作手順トラブル回避策を余すところなく解説。主要レンタルサーバーごとの設定例やテスト環境の構築方法、更新後のログ確認&切り戻し手順まで包括的に網羅し、安全・確実にPHPを最新版へ移行するノウハウをお届けします。

2. PHPバージョンを最新版にするメリット

結論

最新版のPHP 8.x系へアップデートすることで、サイト表示速度が大幅に向上し、セキュリティホールのリスクを軽減できる。

理由

PHP 8.x系はJITコンパイルやオプティマイザ改善により、コード実行速度が従来の7.x系と比較して平均20%程度高速化されています。また、公式サポートが終了したPHP 7.4系以前では、セキュリティパッチの提供が打ち切られているため、既知の脆弱性を放置するリスクがあります。

具体例

  • 効果検証:WP Rocket社のベンチマークによれば、PHP 7.4→8.0移行でTTFBが15%短縮されたというデータ。
  • セキュリティ修正:2024年6月に発見されたCVE-2024-XXXXはPHP 8.1で修正済み。

3. 事前準備:互換性チェックとテスト環境構築

結論

事前に互換性チェックローカル/ステージング環境で動作確認を徹底することで、本番リスクを最小化できる。

理由

PHPのバージョン差異により、関数廃止や挙動変更が発生する場合があり、これを事前に洗い出さないまま本番サイトを更新すると、復旧作業に大幅な工数がかかる。

3-1. PHP Compatibility Checkerの使い方

  1. プラグインをインストール → 有効化
  2. 管理画面の「ツール > PHP互換性チェック」を開く
  3. WordPressコア/プラグイン/テーマを各チェック
  4. エラー詳細をCSV出力し、対応箇所を特定

3-2. ローカル&ステージング環境の作り方

  • Local by Flywheel等で実運用と同一のPHPバージョン構築
  • ステージングサーバーに本番データを定期同期

4. レンタルサーバー別設定例

4-1. XSERVERでの設定手順

  1. サーバーパネルにログイン
  2. 左メニューの「PHP Ver.切替」を選択
  3. 対象ドメインを選択し最新版を選ぶ
  4. 「変更(確定)」をクリック → 反映まで待機

4-2. ConoHa WINGでの設定手順

  1. サイト管理 > PHPバージョン管理へ移動
  2. サイトごとに「編集」→最新版を選択
  3. 自動反映後、エラーログ確認

4-3. Lolipop!での設定手順

  1. lolipop!管理画面の「PHP設定」を開く
  2. ドメインを選び最新版へ変更
  3. 「変更」→最大2分待機→「PHP状態」を確認

5. 本番サイトでのバージョンアップ手順

5-1. 管理画面からの切り替え

  1. バックアップ確認
  2. メンテナンスモード起動
  3. PHPバージョン変更 → 反映確認
  4. キャッシュクリア

5-2. WP-CLIでの更新方法

cd /home/ユーザー名/public_html
php -v
wp plugin list --status=active --fields=name,version,update
wp theme list --status=active --fields=name,version,update
wp db optimize

5-3. プラグイン・テーマ確認

  • 管理画面操作、フロントエンドテスト
  • error_logdebug.log確認
  • APMツール・Site Speedで定量評価

6. 更新後の確認とトラブルシューティング

結論

ログ解析チェックリストに沿った動作確認を徹底し、速やかに対応。

理由

新バージョン導入後は型チェック強化などでエラーが発生しやすく、24時間の集中監視が必要。

具体的手順

  1. error_logdebug.logの警告・エラー抽出
  2. Lighthouseやユーザービリティテスト
  3. フォーム送信・ECフローなど機能別チェック
  4. 切り戻し:バックアップからPHP&DB復元

7. 今後のPHP動向とWordPressへの影響予測

結論

将来のPHP 8.x/9に向けた新機能を把握し、継続的な運用計画を策定することが、長期的なコスト削減とUX向上につながる。

理由

PHPは2年ごとにメジャーバージョンアップを実施。新機能・最適化を取り込むことで、パフォーマンスと安全性を両立可能。

具体例

  • PHP 8.2: Readonlyプロパティ、fetch_propertiesの高速化
  • PHP 8.3: JIT最適化、Fiberによる非同期処理向上
  • PHP 9予測: 型システム厳格化、Union Types必須化

まとめ

WordPressサイトの速度向上安全性強化には、定期的なPHPバージョンアップが必須です。本記事の互換性チェックテスト環境構築サーバー設定本番適用ログ解析&切り戻し手順を順守し、今すぐ最新版への移行に着手しましょう。

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